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【作文が苦手な人向け】論理的な文章を書く手順と文章力アップのコツ

こんにちは。やもともりです。

ブログを始めて半年以上が経過したものの、一つの記事を書き上げることに毎回時間がかかっている状態です。

主な原因は2つ。論理的思考が苦手であることと、「読む人にどう思われるか」を気にし過ぎて何度も書き直してしまうことです。書きたいことを整理したり、なるべくトゲのない言い回しにしたりといった作業に手を焼くのです。

論理的な文章を書く手順を知り、その手順に沿って書くという経験を積めば文章をまとめるスピードは上がっていくはず。そう思って「文章、作文、論理的思考」に関する本を読み漁り、ポイントや注意点を学びました。

今回の記事では、「論理的な文章を書く手順」について書きます。

小学3年生の娘にも見てもらえるよう、手順ごとに子ども向けの例を添えました。

ブログを書くとき小学生が作文を書くときにも使える内容ですので、同じような悩みを持つ方のご参考になると幸いです。

論理的な文章を書く手順【例文あり】

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論理的な文章を書く流れは以下の通りです。一つずつ見ていきます。

  1.   材料を集める
  2.   型に材料を当てはめる
  3.   書いてみる
  4.   書いたあとの確認
  5.   タイトルを決める

1. 材料を集める

文章を書くときには、どんな材料(ネタ)を集めるかがとても重要です。一番伝えたいこと(テーマ)それに関することを箇条書きでどんどん書き出していきましょう。

材料のヒント ※タップすると一覧が表示されます

  • 実体験
  • 時間、場所、人、何を、理由、様子や方法
  • 体験によって学んだこと、成長したこと
  • 人との出会い、本との出会い、心に響いた言葉
  • 心が動いたこと(感動、喜び、悲しみ、悔しさ、怒り)
  • 五感(色や見た目、音、味、香り、手触り・重さ・温度・湿度)
  • 頑張ったこと、頑張っていること
  • 本音や失敗談、苦労したこと
  • 他者のためにおこなったこと
  • チームの体験談
  • 家族について
  • 友達とのトラブル
  • 住んでいる地域について
  • 習い事、部活
  • 将来したいこと、目標
  • 会話
  • 時事ネタ、社会問題
  • 比べる(自分と他人、モノとモノ、過去と現在)
  • 視点を変える(相手の立場にたつ、動物の目線など)
  • 「もし~だったら」を想像する
  • 疑問点
  • 納得がいかないこと
  • はっとさせる情報(常識とは逆のことなど)
  • 役立つ情報、解決策
  • 普段意識していなかったこと(健康のありがたみ、周囲の支えなど)
  • 変化前と変化後 
  • メリットとデメリット


材料を挙げ終わったら、それらを簡単に分類します。

分類方法

  • 一番言いたいことに◎を付ける
  • ◎を基準とし、盛り込みたい内容に〇を付ける
  • 「気持ち、意見、感想」には♥を付けて、「事実、伝聞、引用」と区別する
  • 似た内容はグループ化する(メリット・デメリットや、変化前・変化後などでグループ化しても良い)

書き出しと分類例 ※タップすると一覧が表示されます

  • 昨日リビングを片付けた〇
  • 私のおもちゃ、文房具、教科書、おえかきノートで散らかっていた
  • ママに「片付けて」と強く言われた
  • ♥面倒くさくて片付けていなかった〇
  • ♥誰かが遊びにくるときだけ片付ければいいのに
  • ♥パパやママは散らかっていると気になるらしいが私は気にならない〇
  • ♥パパやママも気にしなければいいと思う
  • ♥片付けは気になる人がすればいい◎
  • 断捨離やミニマリストが流行っている
  • 人それぞれ気になるところは違う〇
  • ♥パパやママにとっては散らかっていることがストレスでも、私にとっては毎回片付けることの方が面倒だしストレス〇
  • もし誰も片付けなかったらこの家はどうなるのか
  • 一人暮らしだったら、誰にも何も言われずに済むのに
  • 「モノの置き場を決めておこう。そうすれば片付けるときにも探すときも楽だよ。」と言われた
  • ♥疲れた〇
  • ♥無くしたと思っていたシールが見つかって嬉しかった
  • ♥褒められて嬉しかった
  • ♥すっきりして気持ちがいい

2. 型に材料を当てはめる

手順2は、手順1で集めた材料を型に当てはめていく作業です。

文章には「意見文、日記や物語、報告書」など色々な種類があり、それらは色々な型(書き出しから終わりまでのパターン)で書かれています。以下の「主な型3つ」に材料(◎や〇)を当てはめて、「書きやすそうな型」や「言いたいことが伝わりそうな型」を選びましょう。

主な型3つ▼

①【主張】を強調したいとき

◎主張 → 理由 → (具体例) → (反論への対応) → (◎主張)

※()の中は省略する場合があります

※「反論への対応」では、主張に対する反論を予想して対応します

②調べたことなどを発表するとき

序論 → 本論 → ◎結論

※「序論」では「何について書くのか」を書いたり、問題を投げかけたりします

③起こったことを順番に書くときや、【変化】を強調したいとき

起 → 承 → 転 → ◎結

※「転」では事件がおこったり、流れが変わる出来事があったりします

※「承」と「転」のギャップが大きいほど面白い文章になります

材料を型に当てはめた例 ※タップすると一覧が表示されます

◎主張 → 理由 → (具体例) → (反論への対応) → (◎主張)

主張「♥片付けは気になる人がすればいい◎」

理由「人それぞれ気になるところは違う〇」

具体例「昨日リビングを片付けた〇」「♥面倒くさくて片付けていなかった〇」「♥疲れた〇」「パパやママは散らかっていると気になるらしいが私は気にならない〇」「♥パパやママにとっては散らかっていることがストレスでも、私にとっては毎回片付けることの方が面倒だしストレス〇」

反論への理解

主張「♥片付けは気になる人がすればいい◎」


どの型にどう材料を当てはめれば良いのか迷うこともあると思います。特に言いたいことが盛りだくさんで長文となる場合は材料の分類も型はめも難しいですよね。そんなときは型の中でさらに型を使うことを意識し、文章を構成していきます▼

例: 主張→理由→{具体例Aの主張→Aの理由}→{具体例Bの主張→Bの理由B}→主張

例文 ※タップすると一覧が表示されます

 部屋は片付いていた方が良いと思う。家族が気持ちよく暮らせるし、モノの管理がしやすいからだ。

 散らかっていると家族が困ってしまう。掃除機がかけづらいし、ごちゃごちゃが目につくと落ち着かない。

 また、部屋が片付いていないとモノの管理がしづらくなるだろう。ごちゃごちゃしていると大切なものが紛れてしまうことがあるからだ。

 このように、部屋がきちんと片付いていた方が良いことがたくさんある。面倒ではあるがみんなが気持ちよく暮らせるように、使ったものはその日のうちに片付けるようにしていきたい。

私がブログ記事でよく使う展開例 ※タップすると一覧が表示されます

  • あいさつ
  • 導入部分(テーマに関連する簡単な話題。この記事では何について書くかを紹介。結論と理由について少しだけ触れることも。)
  • 主張と理由
  • 具体的な説明や根拠
    ※転機となったエピソードを起承転結で入れる場合もある
    ※話のまとまりごとに「主張→理由→具体例」
    ※いくつも案があり一つ一つについて細かく説明したい場合には章を分ける
    ※反論が予想される場合、反論への対応を入れる(確かに・・・の心配はあります。しかし~のためには~。)
  • まとめ/結論/再び主張など(このように~。これからは・・・をしていきたい。)

その他よく使われる展開例5つ ※タップすると一覧が表示されます

~だと思う
理由は3つある
  1つ目は~
  2つ目は~
  3つ目は~
このように~

---------------

これから~について話す
大事なことが2つある
  1つ目は~
  ~が大事な理由は~
  例えば・・・
  2つ目は~
  ~が大事な理由は~
  例えば・・・
このように~

---------------

意見
メリット
デメリット
意見や感想

---------------

意見
変化前(今までは~だった)
変化後(しかし・・・がきっかけでこう変わった)
意見や感想

---------------

~について調べた
調べる前のイメージや予想
調べて学んだこと
結論、感想、これからどうしていくか

読書感想文のコツはこちら ※タップすると一覧が表示されます

  • 本を読んでいる途中で、大事なポイントや心が動いた場面についてメモを取る
  • 筆者が何を伝えたいのかを把握しながら読む
  • 登場人物の言動から気持ちや性格を読み解く
  • 自分ならどうするかを想像しながら読む
  • ここには共感できないと思う場面があればメモを取る
  • 似たような体験談があれば感想に盛り込めると良い
  • 登場人物の心の変化や、自分の心の変化について感想文に盛り込めると良い
  • 【展開例】
     本のタイトルと簡単なあらすじ
     読んだきっかけ
     心が動いた場面と理由
     自分だったらどうしていたかなど
     読んだあとの自分の変化
     これから自分はどうしたいかなど

3. 書いてみる

手順2で文章の大枠ができました。ここからはその大枠に残りの材料を追加します。新たに文を書き足したり整えたりしながら文章をまとめていきましょう。

ポイント
  • ですます調か、~である調かを決めて文体を統一する
  • 同じような内容はまとめて書き、そのあと逆説を持ってくる
  • 事実と感想を区別して書く(特に根拠を述べるとき、自分の気持ちや意見が世間の常識だとは思い込まないよう注意)
  • 聞き慣れない言葉や専門用語は避ける
  • 「主張→理由→具体例」という流れは、文章全体だけではなくパラグラフ(文のまとまり)ごとに意識する

例文 ※タップすると一覧が表示されます

 私は、片付けは気になる人がすればいいと思う。人それぞれ気になる箇所も程度も違うからだ。

 昨日母に、「リビングを片付けなさい」と厳しく言われた。私のオモチャや文房具、教科書等で数日前から部屋が散らかっていたのだ。よく使うものを毎回片付けることが面倒で放置していたのだが、強く言われて仕方なく片付け始めた。父と母は部屋が散らかっていると気になるタイプらしい。しかし私としてはあまり気にならない。

 たしかに散らかした人が片付けるべきだという意見はもっともだ。それに父と母のように、散らかっている部屋ではくつろげない人も多いのだろう。だが私にとっては「部屋が毎日スッキリしている気持ち良さ」というメリットよりも、「部屋を毎日片付けなくてはならない面倒くささ」というデメリットの方が大きいのだ。

 片付け後の疲労は大きかった。やはり親が子に片付けを強制することには納得がいかない。片付けは気になる人がすればいいと思う。

書いていくときのコツはこちら ※タップすると一覧が表示されます

  • 文字数は「対比、理由、具体例」などの数で調節する
  • 文字数を増やしたいときは話を膨らませる
  • 掘り下げて考えていく(ゴミの減量の意識を高めていく必要がある→どうやって?→ポスターを張るなど→どこに?どんな?→~と・・・に→するとどうなる?)
  • 前後の出来事、その時の景色、周りの人の言葉や表情、自分の気持ちの移り変わりなどを細かく思い出して書く
  • 大事な人物やエピソードについては具体的に描写する
  • 五感を意識して描写する(例:桃についての描写・・・色、形、香り、手触り、大きさ、味、育て方、価格、産地)
  • 具体と抽象を意識する
  • 主観と客観を意識する
  • 理由だけでなく客観的なデータや数字があると説得力が増す(引用、統計、論文。権威のある人の発言や本の内容を引用する)
  • 具体的な数字を入れて、できれば変化を見せる
  • 写真・グラフ・イラストがあると分かりやすくなる
  • ことわざ、名言の引用
  • 比喩や例えを出す場合、ありきたりではなく「分かるけれど聞いたことない例え」だと面白い
  • 疑問を投げかける (例:一人ひとりの心がけが必要なのではないだろうか)
  • 導入で意外な事実を入れる
  • 導入で読者の心を動かす一言を入れる

4. 書いたあとの確認

書き終わったら次のことを確認しましょう。

ポイント
  • 誤字や脱字が無いか
  • 矛盾している箇所はないか
  • 削れる箇所は無いか
  • 主語と述語は対応しているか(✕私の夢は、看護師になり多くの患者さんを助けたいです。)
  • 文と文のつながりがおかしいところは無いか
  • 紛らわしい表現は無いか
  • 長すぎる文は無いか

細かい注意事項はこちら ※タップすると一覧が表示されます

  • 話し言葉は書き言葉に直す(△課題をやる → 〇課題に取り組む、課題をこなす) 
  • 「なので」、「けれど」は文頭には使わない
  • 「たり」の使い方(✕週末は読書をしたり、映画を観て過ごします。 → 〇週末は読書をしたり、映画を観たりして過ごします。)
  • 原稿用紙に書く場合は原稿用紙の使い方を守り、採点者にとって読みやすい字で書く
  • 盛り込むと印象が良くなる言葉:「周りの意見に耳を傾ける」、「尊重」、「助け合い」、「自分のためだけでなく他人のためにも」
  • 書き間違えやすい漢字:価値観・絶対・不可欠・表す
  • 間違えやすい送り仮名:細かい、確かめる

さらなる上達のためのコツはこちら ※タップすると一覧が表示されます

  • 第三者に読んでもらい、感想を聞く
  • 同じ末尾が続き過ぎないようにする(△:~です。~です。~です。→ 〇:~です。~います。~です。)
  • 「〜が、」という接続詞はあいまいな表現なので多用しない(「しかし」、「ものの」などを使う)
  • 「気を付ける」だけではなく、そうならない仕組みを具体的に書く
  • 体言止め、断定、感想を適度に使い分けて緩急をつける
  • 擬音語、擬態語
  • 擬人法
  • 修飾語を使ってイメージを膨らませる(とても大きな、赤い、~程の大きさの、重い)
  • 情景で気持ちを表現(例:空はどんより曇っていた)
  • 色彩で気持ちを表現
  • 省略法を使ってみる(例:坂を越えたらまた坂が・・・。)
  • 対句法を使ってみる(例:高くそびえたつ山、低くうずくまる大地。)
  • 接続詞を正しく使う(※「逆説の接続詞」以外は、多用すると文章がくどくなるため注意)
    【順接】: だから、すると、それで、そこで、よって、したがって、なので
    【逆説】: しかし、ところが、とはいえ、それでも、けれど(文頭にはNG)、だが
    【並列】: また、しかも、そして、それから、ならびに、そのうえ、それに、しかも、さらに、なお、および
    【対比】: それとも、あるいは、または、もしくは、一方
    【補足/理由】: 例えば、ただし、つまり、要するに、ちなみに、なぜなら、
    【転換】: さて、ところで、そもそも、それでは
  • 他に良い言い方がないか、類語辞典で調べる
  • 表現のレパートリーを増やす
    例 ▼
    大事→必要、必須、重要、欠かせない、重要
    主張→考え、意見
    ~していきたい→心がけたい、意識したい
    嬉しかった→感動した、心がはずんだ
    ~と思う→~だと考える
    楽しかった→夢中になった、時間を忘れた


ちなみにHSPの私は「人からどう思われるか」を過度に気にするため、「手順4. 書いたあとの確認」に多くの時間をかけてしまいます。少しでもトゲがあるような言い回しは別の言い方に変え、読んだときのリズムや音に違和感を感じるものはしっくりくるまで書き直す。こんな風に、重要ではない箇所の確認にまで必要以上の時間を費やしてしまうのです。

確認作業にかける時間を減らす方法は無いかと考え、タイマーで時間を制限することにしました。誤字・脱字など必要最低限の確認を済ませたら、残りの時間だけで「個人的なこだわりポイント」の確認・修正を済ませる。この方法を続けていくことで、一つの記事を書き上げる時間を半分に短縮したいです。

5. タイトルを決める

タイトルは文章の顔であるため、文章を読んでもらえるかどうかはタイトルの良し悪しにかかっています。書き終わったあとにタイトルを決める理由は、「書き始める前に熟考して決めたタイトルが、書き終えた文章の内容と合っていなかった」なんてことがよくあるからです。

注意点

人の興味を引くタイトルを付ければ文章が読まれやすくなりますが、やり過ぎて釣りタイトルにならないよう気を付けましょう。

文章力アップのために日常で意識すること

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文章力を上げるために、日常でも以下のことを意識できたらと思います。

  • 読みやすい記事や心を動かされた記事の「型や表現」を参考にする(ネット上で読める作文コンクール入賞作品も参考になります)
  • 参考にした記事に自分のエピソードや考えを加えて記事を書いてみる
  • 良い記事同士を組み合わせて新たな記事を書いてみる
  • 読書の習慣をつける
  • 語彙力を増やす(知らない言葉に出会ったら意味を調べる)
  • 好奇心を持って人から話を聞き出したり、情報を集めたりする
  • 色々な視点から物事を考える癖をつける

 

子どもにオススメの本

語彙力を増やすために娘が読んでいる本です。毎日1~3語新しい言葉を覚えています。使用例が漫画で説明されていて楽しく読めるところと、意味や使う場面に合わせて章ごとに分類されているところがオススメの理由です▼



論理的思考力を身に着けるために親子で一緒に読みました。図解が多い点と、小学生にとって身近な例がたくさん取り上げられている点が良かったです▼

最後に

論理的な文章を書く手順について書いてきました。書き始める前に下準備をすることで、筋が通った文章を書くことができるようになります。

手順なんて気にせず自由に書いた方が楽しいし個性が出せる、という意見もあるかもしれません。しかし、書き慣れていない人にとっては細かい手順が強い支えになると思います。

小学校の宿題で作文を毎日書いている娘にも、下準備をしてから書くことをオススメしています

未熟な私ですが、今後ブログ記事を書くときは「論理的な文章を書く手順」に従い読みやすい内容にできるよう心がけます。また、過剰な見直し・手直し時間を減らすためにタイマーで時間を管理していこうと思います。

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